ウィンター・ソング(原題:如果・愛 Perhaps Love)2006年 香港
監督:ピーター・チャン
出演:金城武、 ジョウ・シュン、ジャッキー・チュン 他
【あらすじ】
女優を目指す孫納(スンナー|ジョウ・シュン)と映画学校に通う学生、見東(ジェントン|金城武)は恋人同士だった。お互い貧しく肩を寄せ合うようにして一緒に暮らしていた二人だったが、孫納は、女優としての野心から見東を捨てる。
・・・それから、10年。
香港の人気俳優となった見東と、中国トップ女優に登りつめた孫納はミュージカル映画で恋人役を演じることになり、再会。孫納を10年間忘れられなかった見東は、孫納との共演だからこそ、出演を決めたのだった。演じるうちに役柄に自分たちを重ね合わせるようになり、再びひかれあう二人だが、孫納は現在その映画の監督(ジャッキー・チュン)の恋人であり。。。
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劇中劇の映画のシーンと、二人の過去のロマンスが絡み合い、ひとつの物語を構成している。ビジュアルと音楽が美しい。
主人公二人が恋人同士だった回想シーンでは金城武は眼鏡をかけて演じている。内向的かつ地味で冴えない役を演じる時、よく彼は眼鏡をかけますな。ケリー・チャン共演の
「アンナ・マデリーナ」の時もそうだったし。(未だ見てないけど)。眼鏡がないと目が大きくてキラキラしてしまうからかしら。
90年代の日本ドラマ「若者のすべて」で、木村拓哉がその眼で主役を食わないよう眼鏡をかけて、主人公の友人役を演じたという話(もしくは、彼が眼鏡をかけていなかったらこのドラマで主役を食っていたに違いないという評論だったかな)を思い出した。金城武の目を見て思う。

貧しい学生から人気俳優となった見東
この映画では、貧しかった頃の回想シーンの見東のピュアな感じがよく出ている。金城武は意外にも(と言いますか、ゴージャスな外見とは裏腹に)内向的で純粋な青年役が上手いと思う。
ただ、何というか、有名になった現代でジョウ・シュン演じる女優、孫納が役に重ね合わせて、かつての恋人だった俳優、見東にまた魅かれていくところが余りピンとこなかった。
何ゆえか。10年前に孫納が見東に惹かれる要素が見東にないように感じられたから、そもそも再燃する恋心さえ、もともと彼女にはなかったのではないか。ちょうどよくそばにいたから、一緒にいたといった感じ。彼女は現に自分の夢を実現するため、見東のもとを去るのだし。
孫納は10年前も確かに可愛らしくて魅力的なのだけど、見東は本当に冴えない学生で、夢のために見東の助監督になった友人に乗り換える彼女が、何故初めに見東に惹かれたのかがやや疑問。
見東はいい青年なのだけど、孫納のような野心溢れる女性が惹かれる人には見えない。(優しさに惹かれたのかなあ、貧しかったから。)
だから、共演してまた昔を思い出すのも、彼への恋が再びというよりは昔の自分への愛着からなのでは。
そこに現在の恋人である映画監督が絡んでくる。この映画監督がどれくらい女優の孫納を愛しているのか、分かりにくい。(彼の歌声はしかし素晴らしいです。)公認の仲の監督と女優がどれだけ想いあってるかが、余り伝わってこなかったので、監督の存在はちょっともったいない、惜しい印象を受けました。
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ところで、回想シーンで、孫納が見東の映画助監督になった友人に乗り換えたことを、見東がその友人本人から告げられる件がある。「彼女ができているのは、僕とだ。」と言われる訳です。
そこで、考えてみました! ★★★共に人気スターとなった二人が出演する映画の監督はその友人がよいのでは。
その方が交錯する3人の思いがもっと濃くなるのでは。。。
孫納とその友人(映画監督)はまだ恋人同士で。二人はお互いの野心のために共に歩んできた同志的存在でもある。そこへ、かつて女優が見捨てた(友人目線でいくと彼から彼女を略奪した)、昔は冴えなかったが今や人気俳優となった見東が女優の相手役に決まる。(普通決まらないのだろうけど)
監督は、彼女がたとえ一時また俳優に心動いても、自分と共に同じところを目指して歩んできた彼女は最後には自分のところに戻るだろうと考え、恋人役を演じる二人を余裕をもって(そうありたいと自ら望むから)眺めている。
かつて捨てられた俳優は、今度は自分が友人から彼女を奪い、また自分を捨てた彼女への復讐のため、彼女の心が自分に向いたところで捨ててやろうと目論んでいる。
そして、女優は、かつての恋人に昔を思い出し、揺れ動く。でも、やっぱり彼女は過去の恋より前に進むことを選ぶだろうな。
・・・なんて、おこがましくも、考えてみました。
恥ずかしながら。 。。。。
孫納演じるジョウ・シュンは、まるでお人形さん(「ドール」と言った方が彼女には似合うかな)のようなルックスをしている。劇中劇の現実感のないさまのよく似合う女優さんです。すごく可愛らしい。

ジョウ・シュン
この映画の中で、主演女優と俳優、映画監督が3人で映画製作の記者会見をするシーンが好きです。
3人の錯綜する思いがありながら、それを見せずに振る舞う様子。緊張感があって、わくわくしました。
結局のところ、映画はとても楽しめました。 ○
切なくも美しい物語です。
金城武 The movies/Interviews 08.11.08 *********************************
■【追記】(2009/03/07)
『ウィンター・ソング』についての素敵なブログ記事がありますので、紹介いたします。
孫納(スンナー)への洞察力には脱帽の記事です。
となみんの『風の向くまま気ままにビーグル!?』
記事:映画「ウィンターソング」もうひとつの考察、孫納と見東の愛について
こちら、となみんさんの記事を読んで最初にこの映画を見たときよりも色々な観点に気づくことができて、前よりもっと映画から感じることが増えた気がします。ありがとうございます。おススメです!
複雑
所々ミュージカル仕立てで凄くよく出来た映画だと思いました。
でも、チ・ジニまでキャスティングしたのは韓国市場を
考えたのでしょうかね?(^^)
ジョウ・シュンは可愛いですよね!
リュウ・イエ(PROMISEや王妃の紋章に出演)と
共演した【小さな中国のお針子】では特にお人形さんみたいです
ただ、最近の日本の映画配給会社は日本映画の公開数が増えたので、
ジョウ・シュンの新作などを公開する予定はないんですよね〜(怒)
同じピーター・チャン監督の作品で金城武とジェット・リー、
アンディ・ラウが共演した映画も未だに公開されていませんし、
作品を買い付ける人達のセンスを疑ってしまう昨今です。。。
2回、DVDを見直しました。回想が途中で挿入されたり、劇中劇が現代の物語の途中に入ったりするところが、また過去とリンクしていたりするので、ちょっと複雑になっているところはありますよね。
チ・ジニは韓国の人だったのですね!。なんとなく、やさしい微笑みが韓国の人っぽい感じはしました(固定観念かな)。
【小さな中国のお針子】、いいらしいですね。昔、予告編を映画館でみて印象に残っています。チェックしてみようかな。
ピーター・チャン監督の金城武、ジェット・リー、アンディ・ラウ共演の映画は『投名状』ですか?日本で公開されないのですかね?そんな話も聞かないですよね。
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